全13種のビタミンの効果や注意点 第2弾 水溶性ビタミン編

ダイエット・食事
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ビタミンB12

効果:脂質とタンパク質の代謝のお助け役

ビタミンB12は脂質とタンパク質に対して補酵素として代謝を助けます。

欠乏:巨赤芽球性貧血など

ビタミンB12は欠乏によって、巨赤芽球性貧血、脊髄及び脳の白質障害、末梢神経障害を起こすことがあります。 巨赤芽球性貧血は貧血の一種です。
白質障害は中枢神経の髄鞘を障害する疾患で、発達遅滞や後退、知的障害などの症状を来たします。

過剰摂取:特になし

ビタミンB12の吸収量は身体の充足状態によって調整されており、過剰摂取による健康障害の報告はないようです。

葉酸

効果:生体の正常状態維持

葉酸はDNAやRNAの合成に関わっており細胞の増殖と深い関係があります。また、一炭素単位を転移させる酵素の補酵素であり、これは生体の恒常性(正常な状態を維持する)に重要な役割をしています。

妊婦は特に重要!?妊娠を計画している女性は+400μg/日の摂取を!

受胎後およそ28 日で閉鎖する神経管の形成異常の“神経管閉鎖障害”という障害があります。この障害が発生すると、赤ちゃんに無脳症、二分脊椎、髄膜瘤などの異常が現れることあります。
この“神経管閉鎖障害”の発症予防のために通常の食事に加えて、サプリメントなどから400μg/日摂取することを厚生労働省も推奨しています。「引用:日本人の食事摂取基準(2020年版)より」
妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は+400μg/日の摂取を意識すると良いかもしれません。

欠乏:巨赤芽球性貧血など

葉酸の欠乏によって巨赤芽球性貧血を発症する。これは、ビタミンB12 欠乏症によっても発症しますが、鑑別することは難しいようです。
また、摂取不足によって動脈硬化の原因になるホモシステイン値を上昇させます。

過剰摂取:

他水溶性ビタミン同様、通常の食品の含有量は少ないため、通常の食事から過剰摂取による健康障害は報告されていませんが、サプリメントや強化食品では過剰な摂取によって神経症状の悪化が発現したとの報告が存在します。

パントテン酸

効果:糖質、脂質代謝のお助け役

パントテン酸は糖及び脂肪酸代謝に関わっています。
パントテン酸の名前の由来はギリシャ語で「どこにでもある酸」という意味で広く食品に存在するため、ヒトでの欠乏症は稀のようです。

欠乏:食欲不振など

パントテン酸の欠乏によって、細胞内のCoA 濃度が低下するため、成長停止や副腎傷害、手や足のしびれと灼熱感、頭痛、疲労、不眠、胃不快感を伴う食欲不振などが起きます。
しかし、前述のとおり人での欠乏症は稀です。

過剰摂取:特になし

通常の食品、サプリメントを含め、パントテン酸だけを過剰に摂取しても健康障害の報告は見当たらないようです。

ビオチン

効果:アレルギー症状の緩和

ビオチンは抗炎症物質を生成することによってアレルギー症状を緩和する作用があります。
また、糖新生(タンパク質を分解して糖を生成する)、脂肪酸合成に関わり空腹時に血糖値が下がったときと、逆に食後でグルコースやアミノ酸が余剰となったときに必要量が高まります。

欠乏症:免疫不全など

オチンが欠乏すると乾いた鱗状の皮膚炎、萎縮性舌炎、食欲不振、むかつき、吐き気、憂うつ感、顔面蒼白、性感異常、前胸部の痛みなどが惹起される。
そして欠乏症としては、リウマチ、シェーグレン症候群、クローン病などの免疫不全症だけではなく、1型及び2型の糖尿病にも関与しています。

過剰摂取:特になし

ビオチンも他の水溶性ビタミンと同様に通常の食品による過剰摂取の健康障害の報告は見当たらないようです。

ビタミンC

効果:抗酸化作用

日本では言わずと知れたビタミンCですが、その効果の代表的なものには抗酸化作用があり、生体内でビタミンE と協力して活性酸素を消去して細胞を保護しています。
また、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に必須な栄養素です。

欠乏:疲労倦怠や出血など

コラーゲン合成ができないので血管がもろくなり出血傾向となり、壊血病となる。壊血病の症状は、疲労倦怠、いらいらする、顔色が悪い、皮下や歯茎からの出血、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などが挙げられます。 また、喫煙者、また受動喫煙者はビタミンC の必要性が高くなるため推奨量以上の摂取が望まれます。

心臓を労わるには100mg/日の摂取を

ビタミンC摂取による心臓血管系の疾病予防効果及び有効な抗酸化作用が期待できる量は成人で83.4 mg/日とされています。そのため、そこから少し余裕をもって、100mg/日の摂取が推奨されています。

過剰摂取:心機能障害のある人は注意

他の水溶性ビタミンと同様に通常の食品による過剰摂取の健康障害の報告は見当たらないようです。
しかし、腎機能障害を有する人の場合は、腎蓚酸結石のリスクが高まることが示されているため注意が必要となります。

最後に

ビタミンについて、ざっと効果や注意点について紹介していきました。水溶性ビタミンは全体的に水に溶けやすい性質から尿として排泄されやすく、過剰摂取のリスクは低いようです。反対に欠乏症の症状は重篤なものもあり、恐ろしくも感じます。
サプリメントなども上手く活用して必要な摂取量を確保しましょう。

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