■こんな人におすすめ
・自律神経って何なのか知りたい
・ダイエットと規則正しい生活の関係が知りたい
・ダイエットの効率をあげたい
まえがき
ダイエットだけでなく心身の健康に関係する“自律神経”。
「その不調は自律神経の乱れが原因です!」と言われてもなんだか良く分かりませんし、すこし、怪しさを感じたりします。。。
しかし、自律神経について学んでいくと、確かに、自律神経が乱れれば体調が悪くなるメカニズムがわかっていきます。
そして“自律神経”と“基礎代謝”には深いかかわりがあることも見えていきます。
今回は小林弘幸氏の著書「眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話」を参考に、ダイエットに焦点を当ててみました。
それでは、自律神経のについてや自律神経とダイエットの関わり、改善方法なんかをご紹介していきます。
自律神経とは

内臓を動かす
人間は脳からの指令を脊髄(背骨)にある神経を通して送信します。
ここまでの神経を”中枢神経”と呼びます。
そして、そこから”抹消神経”と呼ばれる体中に張り巡らされた神経を通して腕や脚、手や指を動かすことが出来ます。
しかし、手足を動かす神経は末梢神経の一部でしかなく、運動神経という種類の神経を使って行っています。
今回紹介する”自律神経”は運動神経とは別の“末梢神経の1つ”です。
心臓や胃や腸などは私たちの意思とは関係なく動きます。寝ていようとぼーっとしていようと勝手に動いています。
要するに内臓は自律して動いているわけです。
もちろん内臓が動いているのは脳からの信号が送られているからで、この脳からの信号を伝える末梢神経が“自律神経”というわけです。
交感神経と副交感神経
自律神経はその中でも2つに分けることができ“交感神経”と“副交感神経”に分類することが出来ます。
交換神経の主な働きは体を活動的にするために作用し、血管を収縮させて血圧を上昇させたり、心拍を早くさせたり、筋肉を緊張させます。
しかし、消化器官は反対に活動を抑制されます。
副交感神経は体をリラックスさせるために作用し、血管を緩め、心拍を遅くします。
そして、消化器官の活動を活発にさせます。
この2つは常にどちらかの神経が優位になれば、反対の神経の働きがゆるくなるようになっています。
“日中は機敏に行動するため交感神経を優位にし、夜は副交感神経を優位にし、体をリラックスさせて心身のストレスを癒す”
交感神経も副交感神経もどちらも大切な役割を担っています。
自律神経とダイエットの関わり

交感神経は身体を活発に
前の章で簡単に交感神経の役割を説明しましたが、交換神経は身体を活発にさせる作用があり、血管を収縮させ血圧を上げたり、心拍を上昇させます。
身体が活動的になれば運動の効果をより高めることが出来ます。筋肉の動員数が増えたり、脈を上げて肺活量が上がれば有酸素の燃焼も上がります。
運動を行う際は交感神経の活動が高まっている日中に行う方が効果的と言えます。
また、運動をしていなくても心臓が動く(心拍が上がる)ということはそれだけで代謝が起きているということですので基礎代謝に寄与しています。
副交感神経は内臓の働きを活発に
反対に副交感神経は体を安静状態にさせるのでダイエットに不向きな状態なのでしょうか?
答えは“NO”です。
副交感神経が有意な状態のときは消化器官の働きが活発になるので胃や腸などの内臓の代謝が上がります。
健康な身体作りには栄養摂取も大切ですので内臓の働きを良くし、栄養を吸収できる状態を整えてあげることも大切です。
その他にも、心身のリラックス状態は精神の安定をもたらすので、疲労回復のためにも重要な役割があります。
常に交感神経優位では内臓が疲弊する
「交感神経だけ働いていれば身体を活動的になるしダイエット効果が上がるのでは?」
「消化器官の働きを抑制すれば摂取エネルギーが吸収されないから痩せるのでは?」
と、考える人もいるかもしれませんがこれは“逆効果”になってしまいます。
腸の働きが落ちているときに食べ物をたくさん摂取してしまうと栄養を吸収できないばかりか腸内に毒素が溜まりこの毒素を体内に吸収し、血液に老廃物と毒素を循環させ、綺麗な血液が循環しないために身体全身に不調が現れ代謝を落とす頃になります。
その間にも腸にはまた毒素が溜まり、腸内細菌は悪玉菌が優位になり、、、
と、“負のスパイラル”に陥ってしまうわけです。
交感神経を副交感神経は1:1の割合で働くことが理想とされています。
自律神経が乱れると代謝が下がる
交感神経は明るい場所やストレスを受ける環境などで優位になります。
現代人は社会のストレスやスマホ、テレビの影響で交感神経が優位な状態が増えていると言われています。
過度なストレスや夜更かしを続けていると交感神経の疲労と副交感神経が働かなくなりどちらの神経も働きが弱くなってしまいます。
これは1例ではありますが、こういった原因で自律神経が乱れ、交感神経、副交感神経ともに働きが落ちてしまうため、代謝も低下します。
自律神経を整えて基礎代謝を上げるために

自律神経を整えることが基礎代謝を上げることに繋がることを説明していきましたが具体的にどのようなことをすればよいかについて紹介していきます。
規則正しい睡眠
睡眠時は副交感神経優位の最たる時間です。
睡眠に入るまでの夜の過ごし方によってこの質は大きく変わっていきます。
良い睡眠のための過ごし方として以下のようなものが挙げられます。
・39~40℃のお風呂に15分ほど浸かる
・睡眠30分前にはスマホ、テレビを見るのをやめる
・夕食から3時間ほどたってから寝る
・24時までに寝る
すべてが出来なくても、出来ることからやってみてください。
個人的には“食事から寝るまでの時間を空ける”で効果を特に感じました。
糖質を摂りすぎない
糖質(炭水化物)の多い食事は交感神経を一気に優位にし、その後、反動で副交感神経の働きが急上昇します。
この乱高下が身体にだるさを与えたり、炭水化物の摂りすぎで腸が常に働かないといけない状態になると腸が疲労し、働きが低下してしまいます。
自律神経と腸の働きを考慮した場合、お昼の食事はできるだけ少なめに、糖質も少ない野菜とお肉、魚がメインな食事が良いとされています。
腸を健康に保つ
自律神経と腸には強い関係性があります。緊張などでおなかを下したりするのも腸と自律神経が密接にかかわっている証拠です。
そのため腸内環境が乱れていると自律神経の働きも乱れてしまいます。
腸内環境を整えるためには以下の方法があります。
・食物繊維を摂取する
・過食をしない
・ホットコーヒーを飲む
・乳酸菌を含む発酵食品を摂る
コーヒーは意外と思う人も多いと思いますが、カフェインには血管の拡張作用があります。
他にもコーヒーの効果には抗酸化作用があったり、大腸のぜん動運動を刺激したり、香りのリラックス効果があったりとさまざまな効果が期待されます。
ストレスを軽減する
ストレスを感じると交感神経が優位になってしまいます。
ストレスを抱えることで不調を来すのは自律神経の乱れと関わりがあります。
ストレスの感じる場面というのは人それぞれではありますが、人混みや大音量などを避けたり、ガムを噛むことでもストレスを軽減できます。
ガムを噛むのは、咀嚼のリズムや表情筋が緩むことで副交感神経の働きが高まり自律神経が安定します。
運動をする
自律神経の乱れは血液循環の悪化などからも起こります。
“筋肉は第2の心臓”とも呼ばれ血液を循環させるポンプの役割があります。
しかし、日頃からオフィスワークが多いお仕事の人なんかは日中でも体を動かすことが少なく、筋肉のポンプを活用することができず血液循環が滞り、細胞に栄養がいきわたらず不調へと繋がることがあります。
まずは無理せず、普段の生活でエレベーターを使っていたところを階段に変えることや、ジムでも軽い運動から始めるなど継続することで長期の改善が見込まれるため無理なく続けられる範囲で始めましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
自律神経と言われても自分で意識して動かしたり、変化を見ることができないため、なかなか改善されているかはわかりづらいですが、身体の基盤となる働きですので、長い目で自律神経に良い行動を習慣にしていくことが大切そうです。
健康と痩せやすい身体には深い関係があります。
健康を意識したダイエットで心も体も美しくなりましょう。
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